貧困、格差、世知辛い世の中だね…
日本はまだマシなのかもしれない。今回はタイに住んでいるBさんが厳しい現状について教えてくれたよ
はじめましての方、こんにちは。最愛シンパパと恋愛中のえむと申します。プロフィールはこちら
【タイの結婚観・家族観】地方で広がる貧困・格差のループ
タイの首都バンコクではビル群やショッピングモールがあるような都市で日本と同じように核家族が一般的だそうですが、一方、地方では「多世代家族」が一般的になっているそうです。
また子連れ再婚も多く、シングルマザーが多い根本的な原因は、日本人の私からすると壮絶な理由でした。そのリアルな実態について現地に住むBさんが教えてくれました。
タイ人ってはほがらかで私も大好きな国♡
自転車で遺跡を見に行って山で迷子になったんだっけww
出稼ぎで子供と同居できない親たち
私の居住しているタイでは、都市部・バンコクにいたっては、上流階級から中流階級の人々は日本と同じような家族形態が多いように思えます。
一方で、地方から出稼ぎに来ている下流階級の若い世代の親は、子供を地方在住の親に預けることもしばしば見受けられます。
なぜなら、地方は産業もなく非常に貧しいので、若い世代の人々は都市部へ出稼ぎに出ることはほとんど常識となっているからです。
上京した若い世代の親は、自分たちの親への仕送りが必要なことが多く、さらにタイでは保護者が学校への送り迎えをするのが一般的ですので、都市部で働く若い世代の親たちは、労働におわれるため子供の面倒を見ることができません。
貧困のため、若い親が地方へ出稼ぎにでる
↓
都市で働く若い親は仕事に追われるため子供を育てられない
↓
地方の実家へ子供を残し、仕送りを送る生活
=子供と別居で暮らす
地方の実家へ子供を預けるために、親が子供と同居できない家庭がある、という大きな理由のひとつとして「都市部と地方の格差」ということが言えると思います。
仏教思想「困っている人は助ける」
そもそもタイでは仏教思想が強いので、困っている人を助けることが善行としてみなされるという背景があります。
家族のつながりも非常に強く、家族内で困っている誰かがいたら、一族の誰かがその面倒を見ることが一般的になっています。(ほとんどが金銭的なものになりますが)
タイでの家族観は「その家族の一員である」という強い意識で考えている人が大半で、都市部で働き仕送りをする世代が、地方で孫の面倒をみる親世代を家族として支えている、といえるでしょう。
タイで子連れ再婚やシングルマザーが多い原因は夫の失踪・不倫、人工中絶禁止も
子連れ再婚の実態としては、タイでは「自分の兄弟は親が違う」という人も多く見かけ、日本より多い印象です。
またシングルマザーの実態を見ると、親子が同居していない間に離婚し、男親が失踪したという話もよく聞きます。
これは貧困層に多いですが、タイ人は基本的に責任ということに対して楽観的ですので、男親がお金がないから逃げる、婚姻関係にない女性との間に子供ができたため逃げる、ということも多いようです。
楽観的…というか…
さらにタイは人工中絶が法律で禁止されているため、これがシングルマザーが多くなる原因にもなっています。
父親としての責任感が芽生える前に子供ができて結果失踪、みたいなことなのかな…
このような理由で、町中で屋台を引いたり、出店をして働いている女性が子連れだった、ということも多いようです。
タイでシングルマザーが多い理由(推論)
- お金がなくて夫が失踪
- 不倫で相手に子供ができて夫が逃げる
- 人工中絶が法律で禁止されているため未婚の母に
悲しい現実ですが、貧困層は貧困から抜け出すのは難しいというのが現状で、逆に上流階級では政略結婚もまだ多く、上流階級はずっと上流階級、という流れが続いています。
タイでも増える“選択的独身”と養子縁組
また一方で、一説によるとタイも高齢化が進んでいるようです。
バンコクは急激に発展し超大都市になり、バンコクで生まれ育った人たちは東京のような都市と同じように、結婚や子供をもつということをあえてしない「選択的独身」を選ぶ人々も増えるのではないか、と私は考えています。
さらにタイはLGBT先進国ですので、養子縁組などもあるようでゲイカップルの有名人が養子を迎えていたりもします。
このような形で、今回お話ししたように、タイ王国では都市部のみが発展しており、田舎はずっと貧しい暮らしをしているのが現状です。この構図は、おそらくずっと続いていくのではないか…と私は思います。
貧困から抜け出せるといいね…
\見直すなら、今がタイミング/
貧困・格差は国の課題。家族の絆で支え合うしかない
タイの貧困層が陥っている「貧困から抜け出せない負のループ」というのは、目をそらしたくなるような現実でありました。
でも、「家族が支え合う絆」という点では、タイから学ぶべきところもたくさんありそうですね。
日本はタイに比べれば国の支援もあり、ひとり親に対するサポート体制や貧困家庭に対する補助はあると言えそうです。
が、もちろん精神的な支えや、周囲の理解は必要です。子連れ再婚に対する偏見をなくし、親子が心身ともに健やかであるために、離婚後の適切なケアは日本もまだまだサポートを強化すべきでしょう。
子連れ再婚やパートナーとの柔軟な関係性を寛容に受け止める世間の風潮がもっと高まって、精神的に安定した幸せな未来がひとり親やその周りの人々へ早くやってくるといいですね。
おおらかさはタイに学びたい♪
Photo: Eduardo Prim, Unsplash / Joshua Rawson-Harris, Unsplash