日本のバツイチ子持ち男性って「俺が育てる!」みたいな人が多いイメージがあるけど
山田孝之さん主演の映画「ステップ」みたいな感じだよね
愛の国フランスはもっと自由奔放らしいw
長年住んでいたSMさんがご友人の話をしてくれたよ!
はじめましての方、こんにちは。最愛シンパパと恋愛中のえむと申します。プロフィールはこちら
再婚も時間の問題?あるバツイチ子持ち男性が選んだ家族の形【フランスの事例】
今回は、日本人から見るとかなり自由奔放に思える愛の国フランスに2013年から住んでいるSMさんにお話をうかがいました!
SMさんの友人でバツイチ子持ち男性のリアルなライフスタイルのお話や、フランスの結婚観・家族観は日本とは大きく異なり、「バツイチ子持ちの恋愛や再婚」に対するハードルについて、考えさせられました。
もしかしたらこのハードルは、自分たちで勝手に作り上げてる幻想なのかも…?
賛否両論ありそうだけどね
それでは早速、SMさんのお話へ!
ある意味で自由な子育て・家族のあり方を実現しているバツイチ子持ち男性の(日本人にとっては)衝撃的な実態から、フランスで広がる事実婚の状況やその背景を紐解いていきましょう!
いつも彼女と遊んでいた友人男性は、実はバツイチ子持ち(親権あり)だった
私の夫の友人で、当時30歳過ぎくらいの、いつもふらふらと彼女と遊んでいる男性(Aさん)がいました。
ある時、私たち夫婦と、Aさんと彼女でバカンスに出かけたときのこと。
Aさんは「これから娘に会いに行く」と言うのです。
どうやら娘というのは、実は彼には離婚歴があり、その前妻との子供ということでした。
前妻が子供を育ててるってこと?
いえ、前妻が育てているのではありません。
親元を離れ、複雑な家庭環境で暮らす子供
Aさんは離婚後自分では子供の面倒を見切れないので、普段は自分の母親(子供にとっての祖母)に預けているということでした。
そこに現彼女と会いに行くこと自体驚いたのですが、現彼女さんは、彼の娘とも何度か会っていたりして、友だちのような感じだそうです。
そして、Aさんについて行ってみて驚いたのですが、彼の母親にはAさんの娘と同世代くらいの子供が他にも3人いたのです。
要は、普段は4人の子供を見ているということなのですが、子だくさんだな~と思ったら、そのうちの半分は自分の子供ではないとか…笑
ん?混乱してきたw
【かんたん図解】家族構成を整理します。
まず4人のうち2人はAさんの母親が産んだ実の子。
(父親がAさんと同じ人物かどうかは定かではありません)
3人目はAさんの娘。
そして4人目はAさんの母親の再婚相手の連れ子、とのこと。
「こんなに複雑な家庭で何か問題ないのか」と聞いたところ、笑顔で「何も問題ないけどw?」と返ってきました。
みんなただ一緒に、楽しそうに暮らしていました。
そういう家族の形が普通に受け入れられている社会なんだね〜
幸せに思えるかどうかって、まわりの影響もあるのかもね
離婚の多いフランス。子連れ再婚も当たり前の社会
Aさんのようなステップファミリー以外にも、子連れ再婚家庭の話はよく見聞きします。
親の自由を尊重する社会?ステップファミリーや子連れ再婚は自然に存在する
学校に子供を迎えに行くと「実はあの子のお父さんは再婚相手だ」とか、「あちらの両親は再婚相手同士だ」とかしょっちゅう聞きます。
私の夫が子供だったころは、「クラスメイトの中で親が離婚していないのは、自分ともう一人ぐらいだった」というほど離婚家庭は多く、当たり前のようです。
つまりフランスとは、親同士に「愛がなくなった」というだけで離婚を選ぶ、「愛の国」なのです…。
笑
冗談はさておき、このように家族の形というのは本当に様々で、ステップファミリーや子連れ再婚については、フランスでは、大きなハードルがあるわけではないようですね。
子連れ再婚、ステップファミリーに偏見もハードルもなし
離婚後の子供の別居親との面会頻度は半々
もうひとつ、日本と大きく違う点が、別居親との面会頻度があります。
離婚後の子供は、自分の両親の間を同程度に行き来することになるのですが、これは親が再婚した後も続けられ、再婚相手もそれを問題なく受け止めています。
月の半分は別居親の方と過ごすってことか
再婚相手はどうやってすんなり受け入れてるんだろ
基本的に、日本は「血のつながり」というものをとても重要視しているように思いますが、フランスではそこまで血のつながりが大きいようには思いません。
もちろん、それもある家系では大切なことかもしれませんが、一般家庭においては、大切なパートナーの大切な子どもは、自分にとっても大切な子という感じがあるように思います。
大切なパートナーの大切な子どもは、自分にとっても大切な子
頭ではわかってても、なかなかねー
世間の目のせいかな?
以前のアンケートでは、元嫁と子供の面会でモヤモヤしてる彼女たちも多かったよね。
そもそもどうしてこんなに日本と違うのかな?
そうですね。さらに深掘りしていきましょう!
離婚、子連れ再婚、事実婚…自由な関係を認め合うフランスの結婚観
実は、フランスでは「パートナーシップ制度」が1990年代から認められていたこともあり、かつての「男は外で仕事、女は家を守る」といった性別役割分担の意識改革が進んだ、ということが大きくあります。
そうした意識改革の影響か、フランスは離婚の多い国で、離婚歴があることや子連れということに対してそれほど大きな偏見や問題はないのです。
具体的にどの程度の離婚率なのか、統計を見てみましょう。
離婚の多いフランス(約半数が離婚)
結婚数に対する離婚数の割合
- 2010年:54%
- 2015年:53%
- 2018年:27%(※2017以降〜特定の協議離婚は統計に含まず)
出典1:Statista “Total number of marriages in France from 2004 to 2019”,
出典2:Statista “Total number of divorces in France from 2004 to 2018”
このように、フランスでは結婚数に対して離婚数はおおよそ50%程度を推移してきました。
ちなみに2017年以降は法制度が変わった影響で、カウントされていない協議離婚の存在があり、大幅に下がった数値になっているそうです。
2017年から、従来必要であった裁判所での離婚手続きについて、協議離婚に限っては弁護士を介して合意書を公証人に帰宅することで不要となったことがあり、この手続きによる協議離婚は含まれていない統計であることに留意が必要である。
CLAIR PARIS(クレア・パリ)「コロナ禍で振り返るパートナーシップ制度PACS」あ
カウントされていない分を考えると、まだ離婚率50%をキープしている可能性も…?
事実婚の拡がりで多様化する家族の形
先ほどの統計データで年々結婚数が減ってきた理由としては、事実婚という選択肢が根付いてきたことも大きいようです。
フランスでは、1960年代から結婚観の大きな変容があり、1999年にPACSというパートナーシップ制度が制定されています。
PACSとは「同性または異性の成人2名による、共同生活を結ぶために締結される契約」(フランス民法第515-1条)と定義されたもの。
フランスにおける家族の形の変化
→結婚や性に関する女性の権利や価値観が大きく変化
→法律婚という形をとらないカップルの増加
多様な事実婚関係の増加
- Union Libre(ユニオン・リーブル=自由な関係)
- Cohabitation(同居、同棲の意)
- Concubinage(内縁関係)
1999年 PACS制定
出典:CLAIR PARIS(クレア・パリ)「コロナ禍で振り返るパートナーシップ制度PACS」
1990年代にすでにパートナーシップの関係が認められているなんてね!
パートナーシップ制度の両親のもとに生まれた子供と法律婚の子供に差別はない
法律婚か事実婚かを考えるとき、子供はどうする?というのが一つのポイントになると思いますが、
CLAIR PARIS(クレア・パリス)によると、このパートナーシップ制度で生まれた子供に関しては、
「いかなる生まれでも子は同等の権利を有すること」が法制化されている
とのこと。
PACS締結カップルの間に子どもが生まれた場合、法律婚とは異なるためその子どもは非嫡出子となるが、そこに社会的な差別はなく、先に挙げた社会保障などは結婚と同様に受けられることが挙げられる。
(中略)
フランスでは嫡出子・非嫡出子の区別なく、「いかなる生まれでも子は同等の権利を有すること」が法制化されているため、子どもが生まれて育つことに親の結婚は関係ない。
それが当たり前の社会であるため、未婚の親から生まれた子どもが肩身の狭い思いをするようなことがなく、法律婚家庭の子どもと変わらない生活ができる。
CLAIR PARIS(クレア・パリ)「コロナ禍で振り返るパートナーシップ制度PACS」
親が結婚においてどのような決断をしても「子供は社会からきちんと守られる」という前提があることは、大きな安心材料になりますね。
子供が生まれて育つことに、親の結婚は関係ない。
確かに
いろんな選択肢が認められるっていいな〜
親の自由も尊重し、子供の権利も守る社会へ
子供を大切に思う気持ちは尊くて美しいものですが、親自身がハッピーな人生を送ることも大切ですよね。
子供にも幸せの波動は通じます。
…余談ですが、誰にも相談しづらい悩みがあって、スピリチュアルや占いがお好きな方には、電話占いで複雑恋愛をリアル相談したこちらの記事もぜひ♪(スピ系に興味がない方は無視してくださいww)
話を現実に戻しまして…、
以前、ドイツの離婚・再婚事例で離婚児のケアについて取り上げましたが、フランスもパートナーシップ制度の充実やステップファミリーなどの複雑家庭に対する偏見がないという点で、多様な社会を実現していると言えますね。
日本がフランスのように自由奔放なステップファミリーを築く社会になるかどうかは国民性によりそうですが、多様な価値観・選択肢を認め合える寛容な社会になってほしいと願うばかりです。
子供の幸せと、親の幸せの両立。
自由と責任を両立することは、人類の永遠のテーマかもしれませんね。
オススメの絵本を紹介するよ
[jin_icon_heart] オススメ絵本 [jin_icon_heart]
ココ、きみのせいじゃない
ドイツ事例で取り上げた「離婚児」のための絵本の1冊です。
私えむも読んでみて、子供なりにも「うちは“普通の”家族じゃない」と不安に感じている時、「パパとママが離れていたって大丈夫、こういう家族の形は自分一人だけじゃない」そう前向きな気持ちになれるような絵本だと思いました。
子供と一緒に読むのはもちろんですが、すべてのページに親(元夫婦)に向けての具体的なアドバイスもあって、子供の揺れ動く気持ちをどう理解して、大人はどう対応すればよいのかも、とてもよくわかりました。
長い年月の間に、その時々で子供とどう接すればいいか大人も迷うことがあると思うので、指南書的にこういった絵本が1冊でもあると助けになりそうです!
離婚しても、親子ともに幸せになる道はある!
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